『終活』を意識した時に、最初に取り組みたいことは下記の三つであると私は考えています。
- 終活の学び
- 片づけ・いらないものをなくすこと(持ち物の整理)
- エンディングノートを書いてみる
今回はその中で、「片づけ・いらないものをなくすこと」を取り上げます。
特に「自分の持ち物の整理」について考えていきましょう。
はじめに・・
なぜあなたは『終活』に取り組もうと思ったのでしょう。
家族の死、そして自分や家族の病気を経験や、ライフスタイルの変化を感じ始めたときに、意識し始めた方が多いと思います。
一般的には『終活』は「自分の人生の終わり方を考えること」と言われています。
「自分の終わり方」を考えたときに、残される家族への思いも湧いてくると思います。
家族がいない場合でも、自分がこの世を去った後に少しでも物を残さず綺麗に去りたいと思うのではないでしょうか。
だからこそ『終活』を考えるときに「片づけ・いらないものをなくすこと(持ち物の整理)」が必要になるのです。
でも私たちは毎日の生活で溢れるほどの持ち物に囲まれて生きています。
あなたは、長い人生を歩んできて、自分の持ち物が増えすぎていないでしょうか?
そして、「いつかは着るかも」「いつかは必要になるかも」・・
そんな気持ちでため込んでいるものはありませんか?
もしかしたら、「片づけたいけど、忙しくて、なかなか手が付けられない」と思っている方もいるかもしれません。
私たちは、いつまでも変わらない、いつまでもこのまま、と思っていたとしても、確実に年を重ねていきます。
今日より明日、今年より来年・・実は、今この時が残された人生の中で一番若い時なのです。
だから、この一番若い今、少しでも早く「片づけ・いらないものをなくすこと」を始めることが大切です。
「片づけ・いらないものをなくす」ことは、肉体的にも精神的にも元気であることも必要だからです。
だから、必要性に気が付いた時にはぜひ時間を使って集中的に、それができないとしても少しずつでも始めていくことをお勧めします。
「片づけ・いらないものをなくすこと」は、大変だなとネガティブに感じてしまうかもしれませんが、実は沢山のメリットがあります。
まず、そのメリットから考えてみましょう。
『終活』において「片づけ・いらないものをなくす」ことのメリット
- 自分自身の人生の整理ができる
まず自分の持っているものを確認することができます。
また自分の持ち物の片づけを始めると、たくさんの思い出に出会えます。
親との関係、家族との関係、自分自身の歴史、全てが形として見えてきます。
そして家族の写真や、子どもの製作物、その当時は捨てられなかった様々な物との再会もあります。
片付け自体が、自分の人生を振り返る良い時間になります。
それらを片づけるということは少し切ないことではあるかもしれませんが、「今、本当に必要なもの」は何なのかを考えたり、その残し方を工夫したりすることができます。
- 「捨てる」ことにより、物理的空間と精神的空間が広がる
片づけたい、と思っていても、なかなか決心ができないものです。
でも、「片づける・いらないものをなくす」ことによって、物理的空間が広がります。
気持ちがすっきりします。
そして、精神的空間も広がるのです。
片付いていないことで感じていたストレスのない生活が始まるのです。
- 家族の負担が少なくなる
『終活』に一番大切なことの一つである「家族の負担」が少なくなります。
自分の死によって家族がしなければならないことは沢山ありますが、いない人の持ち物の整理はとても大変なことです。
物が多ければ、その中で「価値があるもの、ないもの」「必要なもの、必要でないもの」を判断することから始めなければなりません。
自分が元気なうちに少しでも自分自身の持ち物の「後始末」をしておくことで家族の負担が少なくなるわけです。
家族に迷惑をかけたくないと思うときには、特に「片づけ・いらないものをなくす」ことは大切ですね。
「片づけ・いらないものをなくす」方法
「スケジュールを考える」
取り組もうと思ったら、スケジュールを考えておくと良いと思います。
むやみやたらに始めるより、仕事や自分のスケジュールの中で、どこなら取り組めるのかを考えます。
また、「片づけ・いらないものをなくす」ことは季節を考えることも大切です。
暑かったり、寒かったりすると、始めても嫌になってしまい、はかどらなくなります。
経験上、春と秋がお勧めです。
また、大まかにでも計画を立てるとあきらめずに取り組むことができると思います。
そして
- 期限を決めて取り組む
- 毎日少しずつ取り組む
を考えてみましょう。
仕事の関係や生活スタイル、またそれぞれの事情があると思いますから、どちらが良いとは一概には言えません。
自分の時間や負担にならないやり方を考えると良いと思います。
「ものを全て出して必要、不要に分ける」
今日はここ、と決めた部屋だったり場所だったりにあるものを全て出してしまいます。
出す前に、ゴミ袋、段ボールなどを用意しておきます。
全て出したら、不用品はそのまま種別ごとにゴミ袋へ、必要なものは段ボールへ、どちらともいえないものは「保留箱」へなどと決めてどんどん入れていきます。
「できるだけ速やかに処理する」
不要と思ったものは、自治体のゴミ出しの日にどんどん捨てていきます。
また粗大ごみなどの出し方は「事前に確認していきましょう。
自分には不要であっても、まだ使えるものや本などは買い取り業者に出すなどをしても良いと思います。
不要なものがお小遣いになることもありますよ。
「必要なものの収納を考える」
必要と思ったものも収納を考えたときに、残念だけど捨てるという決心をすることもあります。
収納についても考えていきましょう。
「注意すること」
片付けをしていく過程で、保険証券・金融関係の書類なども出てくると思います。
その扱いには十分注意しましょう。それらの書類はわかりやすいようにまとめると良いでしょう。
またデジタル資産も合わせて整理していきましょう。
初めにも書きましたが、体力のあるうちに取り組んでくださいね。
終わりに・・・
「片づけ・いらないものをなくす」ことで、自分の人生を振り返ったり、家族の思い出に出会ったり、家族への愛を確認したり、これからの生き方までも考えるようになります。
物理的に、また精神的に、広がった空間を使って、これからの人生をあらためて考えてみましょう。
